大谷翔平選手の隣に、ずっと背の低い女性が立っています。

ふたりで手のひらをぴたりと合わせて、手の大きさを比べる。

そんな20秒あまりの映像が、10年たったいまネットを回っています。

きっかけは2026年10月14日、韓国の大谷選手のファンとみられるアカウントが上げた、この投稿。

10年前の映像なのに、いまでもいちばんときめく、という意味の一言が添えられていて、翌日には日本のタイムラインにも流れてきました。

日本で並んだのは、「アナウンサー?」「可愛すぎない?この人の名前知りたい」という声です。

ところが、この女性はテレビ局のアナウンサーではありません。

今回は、あの映像の女性が誰で、いまどうしているのかをまとめていきたいと思います。

 

伊藤萌々香は土曜のお天気キャスターだった

映像の女性は、ネットでも名前が挙がっている伊藤萌々香です。

画面の左上には日本テレビのスポーツニュース番組『Going! Sports&News』のロゴがあり、テロップには「大谷翔平選手(22)」の文字。

伊藤萌々香は2016年4月から1年間、この番組で土曜日のお天気キャスターを務めていました。

番組も時期も合っていて、就任のときに日本テレビが出した写真と見比べても、前髪のある黒髪も顔立ちも映像の女性と重なります。

もともとは、ダンスボーカルグループ・フェアリーズのセンターとしてメジャーデビューした人です。

デビューした2011年には日本有線大賞の新人賞を受けていて、歌とダンスの両方で知られていました。

お天気キャスターに決まったときは、本人もX(当時のTwitter)でこう報告しています。

発表の場では、小さいころからスポーツ番組をよく見ていたので、話をもらったときは「速攻お母さんに電話してしまいました」と笑っていたそうです。

お天気キャスターは局に入社したアナウンサーとは別の役で、伊藤萌々香はアイドルとして番組に加わっていました。

スポーツニュースのスタジオで選手の隣に立つ女性を見れば、アナウンサーかなと首をかしげるのも、名前を知りたくなるのも無理はないんですよね。

 

就任の日に話していた「身体全体を使って」

映像のあいだ、画面の左下には「身長193cm 体重92kg」のテロップが出たまま。

この場面の主役は、大谷選手の体の大きさです。

伊藤萌々香は背比べをしては口元を押さえて笑い、手を高く上げて合わせると、大谷選手の指は彼女の指先よりずっと上まで伸びていました。

この場面に集まっているのは、楽しそうな声。

「隣の女性が愛らしいです。」という書き込みもあれば、「てかこの時の大谷翔平爽やかイケメンすぎるやろ笑」と、大谷選手に見入っている人もいます。

画面いっぱいに笑うふたりを見れば、何度も見返したくなるのもわかる気がしますね。

 

じつは、あの大きなリアクションのヒントは、本人の言葉に残っているんです。

この場面について話したものではありませんが、お天気キャスターに決まったとき、伊藤萌々香はこう話していました。

これまで担当されていたお天気キャスターの方たちはモデルさんが多かったですが、私はモデルではなく身長も小さいので、意識して身体全体を使って表現して、番組に元気さ、明るさを注入できたらいいなと思います。

出典:モデルプレス(2016年3月28日配信)

背が高くないぶん、身体全体を使って番組を明るくしたいと、番組に入る前から自分で決めていたんですね。

そう思って見直すと、背比べで口元を押さえて笑うのも、手を高く上げて合わせるのも、その言葉の続きに見えてきます。

しかも隣に立つのが小柄な彼女だからこそ、193センチという数字が、一目でわかる大きさになっていました。

同じ発表の場では、グループでは隣にいつもメンバーがいてカバーしてくれていたので「頼る人がいない生放送は初めて」とも話していたそうです。

メンバーのいないスタジオで、自分で決めたやり方をそのまま出していたあの場面、という見方もできるはず。

 

伊藤萌々香は、翌年の春にお天気キャスターを卒業しました。

最後の出演の日に残した言葉が、こちら。

「毎週本当に楽しかったです」と書いたお天気キャスターの日々のなかに、あの手比べの場面も入っていたはずです。

 

6年ぶりに歌い始めた伊藤萌々香

お天気キャスターを卒業してからの伊藤萌々香の歩みを並べると、こうなります。

  • 2017年4月から、フジテレビ系『もしもツアーズ』に週替わりのレギュラーとして出演
  • 2020年にグループを卒業し、女優の仕事を中心に舞台にも立つ
  • 2022年7月、デビューから11年所属した事務所を離れると自分のInstagramで発表
  • 2024年から、配信サイトのTwitchでゲームの配信も

そして2026年3月18日、約6年ぶりに音楽活動を再開しました。

配信が始まったのは「Mirror In The Mirror」「雨のち」「Hello Hello」の3曲。

このうち「雨のち」は、本人がはじめてメロディを考え、作詞もした曲だそうです。

「Mirror In The Mirror」には踊りだけのパートもあり、本人は歌って踊れる曲だと紹介していました。

発表のときのコメントは、「グループ時代の私を知ってる人にも、これから知って下さる方にもアーティストとして認めてもらえるよう頑張ります」というもの。

4月4日には、新曲のリリースを記念したライブも開いています。

ライブのあと、本人は自分のことを「アーティスト伊藤萌々香」と書いていました。

いまの所属は、モンスターファームという事務所。

さらに10月12日には、その事務所が開いた「MONSTER FARM FES MINI」に出て、所属の仲間たちとお芝居と歌で共演したばかりでした。

土曜の夜に天気を伝えていた人が、10年後には、自分で言葉を書いた「雨のち」を歌っているんですね。